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第648回「生きがい重視の生き方を提唱した高島陽さん」(高島陽物語28)

前回、渡部昇一さんが『人間らしさの構造』という本で
高島陽さんが提唱する「生きがい論」にふれて
目の覚めるような思いをしたことを伝える
渡部さんの文章を紹介しました。

それに続く渡部さんの文章を
引用させていただきます。
「この高島さんが、サラリーマンに
面白い忠告をしているのだ。
普通のサラリーマンが一生かかって働くと、
5千万から1億円くらいの収入がある。
それを毎月、給料としてもらうと、それから、
先ず下宿代とか食費とか洋服代とかいう生活費を払う。

そして小遣いとして月、2,3千円使うと
いうのが普通の人ではないだろうか。
このような発想法では、一生働いて
総計5千万なり1億円なり働いたとしても
『いったいおれはあの1億円を
どこに使ってしまったのだろう』
ということになりかねない。

これでは何とも情けない、あわれであるので、
高島さんは、収入が多かろうと少なかろうと、
まず最初に『生きがい費』として差し引いて生きる
という生き方を勧めておられる。

そのために日常の生活は切りつめてもよい。
『耐えられないのは、ただ食べて着て寝るだけで、
あたら人生を終わってしまうことだ』
と言い切っておられる。
私は、この言葉を読んだとき
目の前に電光が走るような気がした。」
(渡部昇一「『人間らしさ』の構造」。昭和47年)

高島さんは昭和39年に読売新聞社から
『サラリーマンは日歩三銭』を
昭和42年に東都書房から『この手で行こう』、
講談社から『高島陽の損得学校』を出版されています。
渡部さんはこの三冊のいずれかをお読みになって、
高島さんの生きがい重視の生き方にふれたのだと思います。

たまたま私はこの3冊をこれまで
手にすることができなかったのですが、
最近のこと、国会図書館に保存されていることを
確認しましたのでいずれで向いて、
読ませていただこうと考えています。



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執筆者:戸田敦也(2007年05月25日)

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■戸田 敦也 (とだ・あつなり)
toda.jpg 邱永漢思想研究家。経営コンサルタント。問題解決・意思決定の研修講師。昭和18年3月生まれ。昭和40年、東京大学経済学部卒業。同年、八幡製鉄(現新日鉄)入社。平成6年、新日鉄部長を経て、研修業に転じ、現職。以来、邱永漢作品のエッセンス本『原則がわかれば生き残れる』、『アジアの曙』、『生きざまの探求』、『新・メシの食える経済学』(以上、グラフ社)を編集、解説。平成13年『あなたも賢者になれるー私は邱永漢さんの知恵を借りた』(グラフ社)を刊行。邱永漢思想の探求をライフワークとし、その一環として、各地でセミナーを開催。「株式投資の原則」などの通信セミナーも実施。

■戸田敦也さんへのメールはこちらまで: atsunaritoda@gmail.com