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100回〜
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空港から一歩外に出ただけで
南国のような熱気がおしよせてきた。
むうっとした湿り気が、
私の体にまとわりつく。
空は雲で覆われているというのに。
毛穴が一気に開いているのを感じる。
バス乗り場まで行くと、
お客の姿はほとんど見えない。
カラのバスが数台停まっていた。
さて、ルートCはどれだろう。
真っ赤なスーツケースをずるずると引きずって
バスに近づいていくと、
運転手らしき人や、切符売りのおばちゃんやらが
わらわらと近づいてきた。
そして、みないっせいに中国語で
話し掛けてくる。
たぶん、「どこまで行くのか」とか
そういうことを聞いている気はするが
確証はない。
仕方なく、「C」とひとこと言ってみる。
するとみんなで、「あのバスがCだ」と
ばかりに指をさし、口々に何か言って
私たちに教えてくれた。
運転手は黙って私たちの荷物を持って
バスに積んでくれた。
バスの窓には、行き先のホテル名が
漢字と英語で併記してあった。
運転手が、「ここか?」と「王宝和大酒店」を
指差して聞いてきたので、
私達は「不是」と首を振りつつ「古象大酒店」
を指差した。
運転手は、わかった、わかった、といったふうに
何度も笑顔で頷いた。
日焼けなのか、地黒なのか、
笑うたびに、運転手の浅黒い顔の目尻には
深い皺がぎゅっと刻まれた。
温和であたたかな雰囲気。
みな、一様に親切だった。
まるでどこかの家庭に招待されたかのような
気分になってきた。
(2006年08月02日)