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第134回 バスで市内へ

浦東から、市内まで、今回は
ホテルシャトルバスを使ってみた。
市内の主要ホテルまで、5ルートに分かれていて
料金は一律30元。
聞けば、私たちが乗るバスはルートCらしい。
乗り場は6番出口から空港出るといい、
あと15分で出発するよと
バスの案内所のところに居た女性は親切に答えてくれた。

彼女は私たちが近づいていくまで、
立ったまま、ノートに何かを書いていた。
毛先をカールさせたパーマヘア。
眼鏡の奥の瞳を見れば、彼女がすっぴんなのがわかった。
それでも肌は艶がよく、見るからに若そうだ。
大学生くらいだろうか。
乗り場を尋ねながら、何を書いているのか
気づかれないようチラと盗み見ると、
ハングル文字が並んでいた。
韓国語の勉強らしい。

ついでに私たちを韓国人と間違えたようで
英語の会話の途中で、
どうも中国語っぽくない言葉を挟んでいるなぁと
首をかしげていると、
ついに「Where did you come from?」と
たずねられた。
もちろん、Japanと答えると
ああ~あ、と落胆したような、納得したような
声を出された。

数秒後、お互い顔を見合わせて笑い出した。
勝手に韓国人だと思っていたことも、
道理で通じないわけだとわかったことも、
全部ひっくるめて、可笑しかった。

彼女は謝りながら笑っていた。
思いがけず、屈託のない笑顔に出会えた。
幸先がよさそうだ。



(2006年08月01日)