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第34回 憂鬱なトンネル

3度目のパリです。
地下鉄の乗り換えも、お手のものになってきました。
迷うことなく、シャンゼリゼ通りに到着。
凱旋門はすぐそこに佇んでいます。

ベンチに座って時間を調整していると、
背後から車の急ブレーキ音が聞こえ、
続けざまに爆音が轟きました。
うっひゃ、なにごと?

凱旋門の下はトンネルになっているので
大勢の人がわぁーっと覗き込んでいます。
事故?
でも、車の姿は見えません。
私もつられてトンネルを覗き込もうとしたら、
前にいた、少し頭の寂しくなった男性が
私に話し掛けてきました。
「追突したのかな?」
と言ったような気がしましたが、
フランス語なのでわかりません。
?????という顔をしていたら
ああ、ごめんごめんという感じで立ち去っていきました。

どうやらトンネルの中で事故があった模様。
救急車がかけつけ、大騒ぎになってきました。

私は12時が近づいたので、
凱旋門に移動しましたが、
なんだか気分は沈んでしまいました。

友人とは無事に会え、感激したものの、
彼女も事故が気になったらしく
すぐにドイツに向けて出発することにしました。

その年の8月に、パリのアルマ橋下のトンネルで事故に遭い、
亡くなったのはダイアナ妃です。
私が見たのは、違うトンネルですが、
パリのトンネルは、今でも私を憂鬱な気分にさせるのでした。



■伊佐笑子(いさ えみこ)
東京都出身。法政大学法学部卒。某公的機関に勤務中。
旅行が趣味で、世界20カ国、都市にして延べ50都市以上を訪ね歩く。
一方で経済の面白さに目覚め、2005年、戸田ゼミ「株式投資の原則通信セミナー」、「不動産投資セミナー」に参加。
中国株をおそるおそる投資中、今年は不動産投資を実践する予定。
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■伊佐笑子さんへのメールはこちらまで:emiko130720@yahoo.co.jp

(2006年02月15日)