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おはようございます、ホンコンスターオーです。
前回は春木と李明徴が旺角の花市で立派な桃の花を購入した話でした。
今でも香港人は旧正月に桃の花を飾る風習があるのか
香港人の友人に聞いてみたところ、
「桃の木を回ると良縁に恵まれる。」
と言う言い伝えがあるらしく
縁起物としてお正月に飾られるのだそうです。
ただし、花市としては旺角よりも、ビクトリア公園の方が
より盛大なのだそうです。
さて、
李明徴は春木にある指示を出します。
“お茶の葉を扱っている春木の友人から
お茶のサンプルを手に入れて欲しい。“
と言うことでした。
ほどなく、サンプルは到着し
李明徴はカサブランカにある貿易商に送ります。
サンプルを入れた封筒には“連邦公司”と印刷されていて
便箋にも会社専用のレターヘッドが付いていました。
李明徴の友人が会社をやっていて、
そこに机だけを間借りするやり方でした。
知人の会社に机だけを間借りして商売を興すやり方は
華僑社会ではそんなに珍しくない。
と陳舜臣さんが日経新聞の”私の履歴書”に書いていましたが
李明徴はまさにその方法でお茶の貿易を始めようとしていたのです。
カサブランカの貿易商から購入のオーダーを貰います、
フランスの銀行からも信用状が到着し
李明徴はそれを担保に台湾のお茶屋さんに信用状を開設しました。
信用状とは銀行が仲立ちをして商品代の決済をする際に
Buyerの依頼で銀行がSellerに発行する支払を約した書状の事です。
信用状には商品名、納期、数量、品質、必要書類等
貿易を行う際に必要な項目が記載されています。
Sellerは信用状に記載されている通りに商品を船積して
船会社から船積書類を受け取り
信用状と船積書類一式を銀行に持ち込んだら
商品代を回収する事ができます。
貿易は遠い場所に居るもの同士が行うので
売手と買手に相互信頼がないと長く続きません。
最初の商売で李明徴は3000ドルの損を出します。
どうも李明徴の策略のようです。
カサブランカの貿易商は最初の取引で
500箱のオーダーを出したのですが、
安い上に上等のお茶だったので、
ついつい信用して10,000箱のリピートオーダーを出します。
李明徴は今度は安物のお茶を仕入れて
箱の上のほうに上等のお茶を混ぜて
品質を誤魔化す(ごまかす)細工をして
輸出します。
相互信頼に基づく貿易を逆手にとって
李明徴は15万ドルほどの儲けを手にします。
りっぱなサギです。
一昔前の中国との貿易では
サンプルは良かったのだが
実際に商品が届いてみると全然サンプルと品質が異なっていた
というケースが後を絶ちませんでしたが、
李明徴のやり方はもっと手が込んでいて
先に良質で廉価に販売して相手を信頼させておいて
大口のオーダーが入ったところで詐欺を働くやり口でした。
許せぬ所業です。
貿易に携わる方には是非ともこんな手口に引っかからないよう
美味しい話があれば、ちょっと疑ってみる、
大量の買い付けをする際には船積時に検品する等
の自衛策が必要です。
大金を手に入れた李明徴は
鑚石山(ダイヤモンドヒル)の貧民窟を出て
香港島の競馬場近くにある豪華なホテルに宿を移します。
1泊70ドルもします。
ついこの前まで1ヶ月20ドルの部屋に住んでいた男が
この変わりようです。
=
香港島の競馬場はハッピーバレーという場所にあります。
香港の高級住宅地になります。
この辺りに高級ホテルがあるか見て回りましたが、
よくわかりませんでした。
とりあえず、近くにあったホテルはこのような感じです。
ハッピーバレー競馬場です。
向こう側に見えるのが観客席、手前の芝生がコースでここを馬が走ります。
交差点にある龍のモニュメントです。
キンキラキンで派手ですね。
(2006年11月30日)